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2011-05-06

スーパーマンと市民権

 とりあえずこの件に関する小田切博氏の発言をまとめたTogetterを作ったこともあってちょっと語ってみようかなあと。ただ最初に断っておくと、自分はDCよりもマーベルをメインに読んでいて、スーパーマンをまともに読んだのは10年以上も昔(赤と青に分裂したりしてた頃)だったりする(もっと言えば当該のAction Comics #900は読んでいない)、これはそういう人間の語りです。

 とりあえず参考の日本語記事として朝日のものを使った2ちゃんスレまとめを張っておきますね(新聞社のネット記事は時間経つと消えるので)。
【2ch】ニュー速クオリティ:スーパーマン、アメリカ国籍を捨てる 「もうアメリカにはうんざりだ。私は米政府の手先じゃない」

 基本的には先ほどのまとめで小田切氏が紹介していた記事と氏自身の発言にもあるように現在進行中の本編とは無関係な短編だという所で完結してしまう話ではある。

 実際最近のAction Comics誌はレックス・ルーサーが主役の話が展開されていて、スーパーマンの話はSuperman誌上で展開されていた。そのスーパーマンの話も一時期瓶詰め都市キャンダー改めニュー・クリプトンに住む10万人のクリプトン人社会の中でクリプトン人として活動していたスーパーマン(まとめで小田切氏が地球人をやめていたといっているのはこの事)がそのために希薄になってしまった地球の一般市民との繋がりをのを再び得るために米国国内を歩いて旅するという物だったりする(ある意味市民権放棄とは真逆の方向だといえるだろう)。
 この後の展開もAction Comics誌はドゥームズデイ(かつてスーパーマンを殺害した人)との話になるし、Superman誌は引き続き徒歩の旅でSuperman #713ではスーパーマンを辞めてしまうかもという話が出てたりする。
 少なくとも市民権放棄の話はここ数ヶ月のストーリーからは完全に独立しているし、この先数ヶ月の話にも絡んではいない感じになっている。

 またこういったバックアップストーリーと呼ばれる本編とは別の話は本編の保管やサブキャラメインのストーリーで本編にリンクする場合もあれば、全く独立している場合もある。例えば数年前日本でも少し話題になったスパイダーマンとオバマ大統領の共演の話はAmazing Spider-Man誌のバックアップストーリーとして描かれたもので当時の本編とは基本的に無関係でその後の展開からも独立した物だった。
 今回のスーパーマンの話は今のところDC編集部の判断次第でどちらへも行ける可能性はあるという段階。

 そして今回これだけ大騒ぎになったのはスーパーマンというキャラが米国社会・米国文化を象徴するアイコンの一つであるからなんだけど、それを安易に米国政府や国家の行う政策に結びつけ背負ってもいない物を背負わせるというのが今回の話の主眼だと思うのね。市民権放棄というのは物語の主題ではなくてただのフックなはずなのだけれど、そちらに引っかかる人が多くてグローバルがどうのこうの米国社会がどうのこうのという余分な政治的イデオロギー的な物をつけて語られているというのはまさに皮肉な状況と言えるんじゃないかな?

 そもそもスーパーマンに限らずDCコミックスのヒーロー(作品)って現実社会の時事問題とは距離を置いているイメージがあるんだけども、そういう意味では今回の話は露骨に時事問題を盛り込んでしまったDCらしくない感じのストーリーと言えるかもしれない(だからこそ反響が大きかったのかもね)。

 まあ今回の件アメコミオタ的には「どの作品の何号でスーパーマンがアメリカの市民権を獲得した(していることが判明した)のか?」と言うことの方が重要なのかもしれないと思ったり。

 ちなみにヒーローものの範疇で時事問題や社会問題を積極的に作品に盛り込んでいるのがここ数年のマーベル・コミックスだったりする(ちっとも話題になんないけど)、というわけでおまけでその辺を箇条書きに記してみる(あくまでも個人的な印象であって制作陣が意図的にそれを盛り込んだかどうかは調べてないよ)。

  • 「シークレット・ウォー」: アメリカ国内のハイテク犯罪者に技術と資金を援助していたことが判明した東欧の小国ラトヴェリア。米国政府がラトヴェリア政府を援助をしていたため政府としては動けず、業を煮やしたシールド長官ニック・フューリーが秘密裏にヒーローたちと共に同国に乗り込み首相を暗殺(その後ヒーローたちの記憶は消去)、後にサイボーグとして復活した首相の襲撃によってそのことがばれ、フューリーは長官の座を追放される。
    →かつて米国政府が支援していた者たちが牙をむき米国国内でテロを起し、テロとの戦いと称して他国で武力行使しているアメリカの現状と酷似。
  • 「シビル・ウォー」: ヒーローとヴィランの戦いの最中に一般市民に多数の死傷者を出したスタンフォードの悲劇を契機に政府は超人登録法案(政府に登録した者だけがヒーロー活動できるという制度)制定へ動き出し。それを巡りヒーローたちが推進派と反対派(ヒーロー活動というのは自由であるべきで、政府の干渉はゆるされないという主張)に別れて争う(最終的に法案は可決)。
    →9.11後の米国愛国者法とそれを巡る動きに重なる。
  • 「シークレット・インベージョン」: 地球に人間として潜伏していた変身能力を持つ宇宙人スクラル人が一斉蜂起して地球侵略を開始、隣人が仲間が敵かもしれないという疑心暗鬼の中戦うことに。
    →9.11とそれ以降の米国国内におけるイスラーム教徒への反応。
  • 「ダーク・レイン」: デッドプールが得た情報を横取りしてテレビカメラの前でスクラルの女王を殺害したノーマン・オズボーン(グリーン・ゴブリン)は一躍英雄となりシールドに代わる組織の長官となる。そしてその権力を使い次々とヒーローたちを窮地に追い込んでいく。
    →選挙の不正によって大統領の座に居座った二代目ブッシュ大統領とオズボーンが重ね合わされている(参考画像。当時オズボーンはアイアンマンのスーツを奪ってアイアン・パトリオットという名前で活動していた)。
  • 「シージ」: オズボーンは配下のヴィランとヴォルスタッグを戦わせ、その戦いで一般市民の犠牲者を出すことで口実を作り、当時オクラホマ州ブロクストン上空にあったアスガードに武力侵攻を開始する。
    →大量破壊兵器の存在という虚偽の報告を元に開始されたイラク戦争と酷似。
  • 「フィア・イットセルフ」: 第1話冒頭でローワーマンハッタンの何かの跡地に何かを建設することに反対する市民と賛成する市民が衝突し暴動に発展する。

とまあこんな感じ。スーパーマンの話への反応でもたびたび名前が出るキャプテン・アメリカだけども「シビル・ウォー」では一貫して超人登録法反対派だったんだよね。キャップはその出自からしてどうしてもパトリオット的なアイコンとしての運命を背負うことが運命付けられているんだけども、決して政府の犬なんかじゃないし過去も何度か政府と対立している。キャップもスーパーマンも決してアメリカという国のために戦っているんじゃないんだよと言うのは幾ら強調しても強調しすぎるという事はないことだと思う。

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