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2013-01-15

アメコミ語り #32: 日本漫画×アメコミの誘惑

 やはりお山の大将なそばかすブロンドやんちゃっ子のアメコミを圧倒的な財力とテクニックで鬼畜眼鏡な日本漫画が屈服させていくようなそんな関係が、

違う違う、そうじゃ、そうじゃない!(鈴木雅之のコスプレをするウェズリー・スナイプスの表情で)

 えっと、こちらの話。

竹熊健太郎先生の「どうして漫画が日本でこれほど発展してしまったのか」 - Togetter

 事実誤認に基づく迂闊な日本漫画とアメコミの比較にアメコミクラスタが噛みつくといういつも通りといえばいつも通りな流れ。

 勿論まとめを見れば分かるように竹熊健太郎先生は意識して馬鹿にするためにアメコミを持ち出したわけではない。すぐにアメコミの分業体制へと話が流れていくのを見ても、彼自身の読書体験を元に感じたアメコミと日本漫画の違いからある種の創作体制論を導き出したかったのだろうということは分かる。

 ただその比較の論拠となる彼自身のアメコミ読書体験があまりにも貧相だったという所が最大の問題点だった。それが如実に表れたのが、最近発売された60年代から80年代の作品を収録したアンソロジー『ベスト・オブ・スパイダーマン』(小学館集英社プロダクション)を読んでも、日本ほど多用されているわけでもないかもしれないがアメコミでも行われていることがすぐ分かる「吹き出しの多様性日本特殊論」というわけだ。

 アカデミックな研究であれば自分の体験から発した思いつきでもそれを論とする前にある程度資料を集めてそれが正しいかどうか検証するだろう。それが今回はちょっとした資料をあたれば分かりそうなことを調べないままTwitter上で発言しまい、そういう迂闊さが大きな火種になった。

 勿論一般人であればたかがTwitter上の発言でそこまで調べないよ、という言い訳はありかもしれない。しかし竹熊先生は漫画分野でそれなりに知られた人物であるし、漫画を飯の種とする人であり、今回の件も今後の飯の種の話に繋がるものだった。そういう意味ではやはり無頓着すぎたのだと思う。

 一方で今回の件がそれなりの騒動になった背景にはアメコミオタが抱える地雷の存在がある。

 日本のアメコミオタは基本的に日本漫画も読んでいる。別にアメコミを読んでるから偉いとかアメコミも漫画も楽しむ俺すごいでもなく、ただ自分が楽しいと思う楽しんでるだけの人がほとんどだろう。日本漫画しか読まない、という日本のオタクも基本的にはそういうスタンスだろう。

 ところが何らかしらの切っ掛けで日本漫画とアメコミを比べるようなことになると、日本のオタクは露骨にアメコミを日本漫画の下にある物として扱い始める(例えば前述のまとめのコメント欄やはてブコメントでも散見されるように)。

 アメコミも読んだことあるけどやっぱり日本漫画の方が性に合う、とかならまだしもアメコミと漫画の比較をほいほいやってしまうような人は基本的にアメコミを読んでなく、漠然としたイメージ、下手すれば「日本漫画が海外で大人気」程度の知識でアメコミを見下す態度で語る。

 そこには少なくとも半世紀以上にもわたって米国のエンタメ産業の一つとして発展維持されてきた米国のコミック文化に対する理解も敬意の欠片もない。オタクナショナリズム、あるいは漫画国粋主義とも言うべき日本漫画(オタク)優越論で自己の虚栄心を満たす歪んだ姿があるだけだ(「表現規制されたら日本の漫画文化は駄目になってアメコミみたいになる」みたいなことを平気で言う人間がいたりする)。

 そのような酷い連中をいくつか見てきたせいでアメコミオタにとって日本漫画とアメコミの比較は地雷になってしまった。そして今回の竹熊先生も比較した上その前提となる知識が間違っていた、というものの見事な地雷の踏み抜きを見せてしまった、という訳だ。

 個人的には竹熊先生の自らの読書体験で感じたアメコミの読みにくさと日本漫画の読みやすさから日米の違いを理解しようとする試み自体は、ちゃんと資料に当たってきちんと研究したら面白そうとは思っているのだけれどね。

 とりあえずそんな感じで最後に今回の件で感じた教訓めいたことを箇条書きしておこう。

  • 不用意な異文化比較は絶対に避ける。
  • 必要な場合でもきちんと資料にあたって双方の理解に努める。
  • 比較しても優劣はつけない。異文化を見下さない。自国文化を持ち上げない。
  • 間違った部分を指摘されたら素直に頭を下げ、知識を吸収する。

 一番大事なの最後のやつかもね。だって誰だって間違えることはあるし完璧な知識を持った人間だっていないんだから。

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